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ティラノサウルスvsスピノサウルス、強いのはどっち?

ティラノサウルスとスピノサウルス。強いのはどっち?

 

ティラノサウルスとスピノサウルスは、ジュラシックパークⅢで死闘を繰り広げた仲。ジュラシックパークではスピノサウルスがティラノの首をへし折り、勝ち名乗りをあげました。それ以来、恐竜好きの間で、しばしば強さ議論の対象に。

 

この記事では、ティラノサウルスとスピノサウルスどっちが強いのか、

  • いくつかの指標に分解し
  • その上で様々な状況ごとに勝敗をジャッジ

 

少しマニアックに考察していきます。

 

 

 

ティラノサウルスvsスピノサウルス 比較する指標

 

指標1:大きさ

1つ目の指標は大きさ。

 

ティラノサウルス

 

ティラノサウルスは最大で体長13メートル、体重9トン。白亜紀後期、北米において、最大の肉食動物でした。幅広な体型をしており、体長以上に迫力があったでしょう。

頭骨長は1.52m、歯の長さは最大で30cm。頭骨も横幅があり、同等のサイズのカルカロドントサウルス科の肉食恐竜と比較しても、よりガッシリとボリュームがあるものでした。

 

スピノサウルス

 

一方、スピノサウルスは体長17メートル、体重20トン。水中生活において、浮力を殺すために骨密度が高く、かなり重かったと考えられています。

頭骨長も1.68mと、ティラノサウルスより長くなっています。

 

 

大きさはスピノサウルスの圧勝です。

 

 

指標2:パワー

2つ目の指標はパワー。

 

ティラノサウルス

 

ティラノサウルスは噛む力がとても強く、現生のクロコダイルや他の大型肉食恐竜を凌駕。その咬合力、推測3.5トン。

ティラノサウルスは、自分と同等以下のサイズの恐竜を獲物にし、短時間で仕留めたと考えられいます。肉食恐竜の中でもトップクラスのパワーだったと思われます。

 

スピノサウルス

 

一方、スピノサウルスの主な獲物は魚。頭の骨は細めで、生態も合わせて考えると、さほど強い力は必要なかったのでは、と考えられます。

 

 

パワーでは、圧倒的な咬合力のティラノサウルスに軍配が上がるでしょう。

 

 

指標3:獰猛性

3つ目の指標は獰猛性。

 

ティラノサウルス

 

ティラノサウルスは死肉を食べていた説が主流だった時期もありました。しかし、植物食恐竜の化石から、ティラノサウルスに噛まれて治った後が見つかり、ティラノサウルスが狩りをしていたことがわかっています。

 

ティラノサウルスは、トリケラトプスなど天敵から身を守る手段を備えた種類を捕食し、かなりの攻撃性だったと考えられます。カルカロドントサウルス科の狩りが、薄く鋭い歯で獲物に傷をつけ失血死を待つものだったのに対し、ティラノサウルスはその圧倒的な咬合力で短時間で仕留めたと考えられています。

 

スピノサウルス

 

一方で、スピノサウルスの獲物は、主に魚。長い前足を川底に引っ掛けることで体を固定し、りょうをおこなっていたと考えられています。ただ、完全に魚だけを専門にしていたわけではなく、胃の化石の中からイグアノドンの子供の骨が見つかっています。また、巨大なエイの祖先も捕食していた事がわかっています。

 

ティラノサウルスに比べると温厚だったと思われますが、完全な魚食恐竜よりは獰猛だったのではないでしょうか。

 

 

生態から考えるに、獰猛性はティラノサウルスが上回るでしょう。

 

 

その他、考慮すべき指標

 

ティラノサウルス



ティラノサウルスの生息していた白亜紀後期の北米には、他の種類の大型肉食恐竜が分布していませんでした。ティラノサウルスは、まさか自分をしのぐ大きさの獣脚類がいるとは夢にも思わないでしょう。

 

さらにティラノサウルスの獲物は、自分と同等以下のサイズの恐竜だったと考えられています。

 

スピノサウルス

 

スピノサウルスの足の裏は、水辺の不安定な地面を歩くため、波打った形状だったと思われています。

 

その他

 

ティラノサウルスとスピノサウルス。仮に同じ場所と時代に存在したとして、

  • ティラノサウルス…肉、陸
  • スピノサウルス…魚、湿地

上記のように、食性や生活場所がさほど重なりません。そのため、利害関係になることは珍しいでしょう。

 

 

 

 

 

ティラノサウルスvsスピノサウルス 状況ごとの勝敗をJUDGE

 

前提

ティラノサウルスとスピノサウルスは、食性や生活場所がさほど重ならないため、争う必要性は少ない。

 

 

CASE1:陸地での闘い

 

仮に争うことがあった場合、肉弾戦にまで発展すれば力に勝るティラノサウルスが有利だろう。

WINNER:ティラノサウルス

 

 

CASE2:水辺での闘い

 

足元が不安定な水辺で争う場合、足の裏が湿地に適していたであろう、スピノサウルスの方が有利。

WINNER:スピノサウルス

 

 

CASE3:威嚇

 

互いに牽制しあう段階だと、スピノサウルスほどのサイズの恐竜を相手にしたことがないティラノサウルスが引く可能性は、十分に考えられる。逆に、スピノサウルスはカルカロドントサウルスなど、大型肉食恐竜と共存していた。

WINNER:スピノサウルス

 

 

CASE 4:食事をめぐる闘い

 

争う原因が食事だと、食性に幅があるスピノサウルスにとってティラノサウルスの食事は主食でないため、争ってまで奪う必要が少ないと考えられ、スピノサウルスが引くだろう。

WINNER:ティラノサウルス

 

 

CASE5:縄張りをめぐる闘い

 

争う原因が縄張りだと、陸地か水辺かによって勝敗が決まるだろう。

DROW

 

 

 

この記事は1考察に過ぎません。皆様はどう思いますか?

 

今回は以上です。別の記事でお会いしましょう。