世界最大のトンボ・世界最大級のトンボ・史上最大のトンボを紹介します。
世界最大のトンボ【現生種】
トンボの大きさを比較する上で、「何を以って世界最大というか?」といった議論が出てきます。
- 体長
- 開長
- 体重
争点は、主に以上でしょう。これらが世界最大のトンボを、それぞれ紹介していきます。
※参考として、日本最大のオニヤンマは、体長100mm。
テイオウムカシヤンマ Petalura ingentissima
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世界最大のトンボとして名高いのは、テイオウムカシヤンマではないでしょうか。体長150mm・開長180mm。体長が世界最大のトンボと言われています。
ムカシヤンマ類はジュラ紀から存在し、化石種も含みます。
オーストラリア・クインズランド州に生息。
ハビロイトトンボ Megaloprepus caerulatus
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開長が世界最大といわれるのは、ハビロイトトンボ。テイオウムカシヤンマと並び、世界最大のトンボとされます。開長190mm・腹部の長さ100mm。
湿った森に生息するハビロイトトンボ。複数の雌が、樹洞の水たまりの中に産卵します。1匹の雌は最大250個ほどの卵を産みますが、やがて幼虫になると、共食いにより減少。壮絶な競争に生き残った幼虫は、樹洞の頂点捕食者に君臨します。
成虫は、網を張るコガネグモを餌にします。巨大な体で網に体当たりし、落ちてきたクモを捕食します。
中南米の湿った森に分布。
ジャイアントホーカー Tetracanthagyna plagiata
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世界一重いトンボとされるのが、ジャイアントホーカー。開長163mm・体重7g。
全体的に巨大で、総合的な大きさでは、最大のトンボとも言われます。
成虫は、夜明けと夕暮れに餌をとります。雌は、腐った木に卵を産みます。
東南アジアに分布。
Mecistogaster lucretia
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体長150mmの巨大イトトンボ。体長が世界最大級です。
史上最大のトンボ【絶滅種】
過去には、現生世界最大種をはるかにしのぐ大きさのトンボがいました。
古生代に生息していたメガネウラと呼ばれる昆虫の一群は、最大級のもので開長600mmにも及び、史上最大のトンボであると同時に史上最大の昆虫として知られています。
※これらの種類は、翅に縁紋がないなど、現生種トンボが持っている特徴をいくつか持っていません。ゆえに、分類上はオオトンボ目と分類され、トンボ目に含めない場合が多いです。
Meganeuropsis permiana
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最大開長710mm・体長430mmに達する、既知の史上最大の昆虫の1つ。
開長にして、ハビロイトトンボの約3.5倍、現代の昆虫の中で最大の開長を持つナンベイオオヤガ(300mm)の2倍以上です。
厳密には、狭義のメガネウラとは異なる「メガニューロプシス」という属。古生代ペルム紀に生息。