「潰瘍性大腸炎ってどれくらい辛いの?」
- 潰瘍性大腸炎と診断された方
- 身近な人が潰瘍性大腸炎を患っている方
こんな方向けの内容です。
僕は、22歳で潰瘍性大腸炎と診断され、現在では食事療法を取り入れて健康な人とほとんど変わらない生活ができるまでに改善しました。
そんな僕が、「潰瘍性大腸炎はどのくらい辛いのか」、また改善した方法について、自身の体験談も踏まえ解説していきたいと思います。
不安が少しでも軽くなれば幸いです(*^_^*)
本記事の筆者は、22歳で潰瘍性大腸炎を発症し食事療法により症状の改善に成功しています。本記事の内容は、「西式甲田療法」で知られる甲田光雄医師、薬を飲まない病気の治療の第一人者・安保徹医師、自らも潰瘍性大腸炎を克服した西本伸司医師の主張を参考にしています。
また潰瘍性大腸炎の原因・治療法は完全に解明されておらず、医師・研究者により諸説展開されています。
本記事でご紹介する食材や栄養素の効果は一説に基づくものであり、万人への効果を保証するものではありませんのでご了承ください。
潰瘍性大腸炎の症状
潰瘍性大腸炎の特徴①:腹痛を伴う粘血便
潰瘍性大腸炎を象徴するの主な症状が「粘血便」です。粘血便とは、血の混ざったドロッとしたゼリー状の便。
僕の場合は、食後1〜2時間後に来る急な腹痛があり、トイレに。粘血便が出たあと、排便後は腹痛は消えていました。人によっては排便後も針で刺すような痛みがあるそう。
潰瘍性大腸炎の特徴②:寛解と再燃を繰り返す
潰瘍性大腸炎が難病指定されている所以は、「完治させるのが難しい」から。潰瘍性大腸炎は寛解期(症状が落ち着いている時期)と再燃期(症状が酷くなる時期)を繰り返し、完治に漕ぎ着けることが難しい病気なのです。
僕の場合は、半年サイクルくらいで寛解と再燃を行き来していました。
潰瘍性大腸炎の特徴③:ストレスや食事によって悪化することがある
潰瘍性大腸炎は、その発症原因も様々な考え方があり、その全貌が解明されていない病気です。
その中でも僕が経験から確信しているのは、「ストレス」と「偏った食事」が潰瘍性大腸炎に悪影響だということです。
ストレスや偏った食事は、交感神経を優位にし、腸内環境を悪化させてしまいます。これが、潰瘍性大腸炎発症の元になっているという考え方です。安保徹医師により提唱されています。
僕の場合は潰瘍性大腸炎発症前後に、第二新卒で就活をする一方で知人のサポートメンバーとして音楽活動にも飛び回っていました。今思えば、僕自身、対人関係や人前に出ることが苦手だったことから、巨大なストレスに晒され続けていたのだと感じています。
また当時、肉体労働系のアルバイトをしており、業務後は空腹からスナック菓子を大量に食べていました。
今思えば当てはまる節が多かった当時。食事療法に出会い偏った食事を辞め、こうしてブログ執筆活動を始めてからは幾分精神的にも落ち着きだし、潰瘍性大腸炎の症状は格段に改善しました。現在ではほとんど薬を飲まず生活できています。
潰瘍性大腸炎はどのくらい辛いか【体験談】
潰瘍性大腸炎の辛かった経験①:トイレの回数
一番酷かった時期は、1日で10回はトイレに駆け込んでいたと思います。起きている間の半分近くはトイレの中。寝ていても便意で目が覚めることもありました。これが夏頃だったので、トイレの中が蒸し暑く、二重で辛かった記憶が、、。
繰り返す便意には、とにかく疲弊しますね。お尻もずっと痛かったですし、気力が無くなります。
寛解期には粘血便は姿を潜めていました。とはいえ、便自体は柔らかく、回数も1日に3〜4回ほどは行っていました。
潰瘍性大腸炎の辛かった経験②:腹痛
潰瘍性大腸炎の辛い症状といえば、腹痛。食事の後に襲ってくる腹痛がキツかったですね。それが怖くて、まともに食事を摂っていませんでした。
僕の場合は、食事の2〜3時間後に腹痛と便意が突然襲ってくる感じでした。
潰瘍性大腸炎の辛かった経験③:検査が辛い
潰瘍性大腸炎の診断を受けたときに当然検査を受けたのですが、個人的にはこれも辛かったです。
下剤を飲んで腸の中を空っぽにした後に、内視鏡カメラを入れ検査(麻酔有り)をするのですが、これにめちゃくちゃ時間がかかりました。あと、最初に肛門付近を目視で検査(おそらく、出血の症状が痔である可能性があるための検査)されたのですが、麻酔なしで鏡のようなものを入れられたのが激痛でした。
とは言え、潰瘍性大腸炎の疑いがある場合は必ず検査を受けましょう。下剤を飲む過程も、僕自身すぐに終わると思っていたから辛いと感じた節があり、こうして経験者の体験談を知っておくと「こんなもんか」となるんじゃないかと。別に腹痛に襲われるわけでもないので。
あと、最初の目視の検査は、病院によって異なると思います。最初に「麻酔有りの状態で検査して欲しい」と伝えておけば、対応してくれると思います。
潰瘍性大腸炎の辛かった経験④:外出が怖い
潰瘍性大腸炎になると、いつ便意が襲ってくるかわかりません。とにかく外に出るのが怖かったです。
今思えば、紙おむつをするのとかも、全然ありだと思います。いざという時にトイレが近くにない場合の保険になりますし、精神的にも余裕ができますので。恥ずかしくても、背に腹は変えられませんから。
潰瘍性大腸炎の辛かった経験⑤:精神的に不安定に
「これらの症状や辛い経験&一生このままなのかという不安」で、精神的に不安定になりました。
「お腹が痛い」のと「精神的な不安」ってそもそも相関関係がありそうですしね。悪い方の相乗効果、負のスパイラルという奴です。
周りに潰瘍性大腸炎を患っている人は、精神的な不安があるということも頭の隅に置いておいていただけたら幸いです。
僕が潰瘍性大腸炎の辛い症状を改善した、「病気の原因を根本から取り除く食事療法」
そんな日々を送っている中、夜な夜なネットで[潰瘍性大腸炎 治す]みたいな感じでネットで調べていると、「食事で潰瘍性大腸炎を治すことができる」という情報が。これが、食事療法との出会いでした。
ここからは、僕が実践している食事療法についてご紹介します。もちろん万人に効果があるかは保証はありませんが、僕の体験談や医師の主張など、色んな角度から食事療法について知っていただけたらと思います。
潰瘍性大腸炎の発症メカニズム
まずは、潰瘍性大腸炎が発生するメカニズムを知っておきましょう。食事療法の目的とは「栄養素の摂取によって発症原因を根絶すること」と言えます。
潰瘍性大腸炎のみならず様々な病気と食事についての研究の第一人者でもある、安保徹医師。安保医師は潰瘍性大腸炎の発症原因について、増えすぎた顆粒球が大量発生させた「活性酸素」を挙げています。
では、活性酸素が大量発生する根本の原因はどこにあるのでしょうか。潰瘍性大腸炎の発症メカニズムについて見ていきたいと思います。
潰瘍性大腸炎の発症過程①:ストレスや偏った食事による、「交感神経緊張」「腸内環境の悪化」
先ほどもチラッと述べましたが、ストレスや偏った食事こそが潰瘍性大腸炎の根本的な発症原因と言われています。
リラックスを司る副交感神経と大腸は密接に繋がっており、消化器官はリラックス状態の時に活動します。ところがストレスによる交感神経優位の状態で、身体は緊張状態に。慢性的な緊張が続くと腸が正常に活動できず、腸内環境はどんどん悪化してしまいます。
また肉や酸化した油中心の偏った食事も、腸内環境を悪化させます。腸内では着々と腐敗が進んでいきます。
潰瘍性大腸炎の発症過程②:顆粒球の増加、活性酸素の大量発生
こうして最悪になった腸内環境を元に戻そうとする働きが起こります。まずアドレナリンというホルモンが分泌され、免疫細胞の一種「顆粒球」が増えます。そして顆粒球たちは腸内環境を元に戻そうと「活性酸素」という物質を大量発生させてしまいます。
この活性酸素は本来、身体に侵入した細菌やウイルスなどから私たちを守る存在。しかし欠点があり、それは、「外敵と自身の組織との区別がつかない」こと。
大量発生した活性酸素は、腸内の組織を攻撃してしまいます。
潰瘍性大腸炎の発症過程③:病気の発症
そして、活性酸素による攻撃を受け続けた大腸は慢性的な炎症状態に。潰瘍性大腸炎が発症してしまうのです。
このように潰瘍性大腸炎の発症には免疫細胞の暴走が関与していることから、潰瘍性大腸炎は「自己免疫疾患」と言われます。
潰瘍性大腸炎に必要な栄養素を摂る
つまり、潰瘍性大腸炎の発症原因に有効な栄養素を摂取することが重要なのです。
潰瘍性大腸炎に必要な栄養素として主なものは以下。
- 食物繊維…免疫細胞の暴走を制御する細胞のエサ、善玉菌のエサになる。腸内環境改善。
- 善玉菌…腸内環境の改善。悪玉菌を減らす。
- 抗酸化物質…潰瘍性大腸炎の原因「活性酸素」を除去する効果がある。
- ビタミン・ミネラル…免疫に関係している肝臓の栄養源となる。
- EPA…粘膜の炎症に効果的。青魚の油に含まれる。
- 葉酸…炎症を抑える。
これらを網羅するおすすめの食材の例をご紹介します。和食を食べると効率的に摂取できます。
- 納豆…善玉菌、食物繊維、鉄分など
- もずく…水溶性食物繊維
- 刺身…EPA
- 大麦若葉…食物繊維、抗酸化物質、ビタミン・ミネラルなど
- キムチ…植物性乳酸菌
青汁がおすすめ
僕は食事療法の一つとして「青汁」を飲んでいます。青汁は上記の栄養素のうち「食物繊維」「抗酸化物質」「ビタミン・ミネラル」を含んでおり、潰瘍性大腸炎に効果的な飲み物なのです。
西洋医学的には、食物繊維は「腸壁を刺激して症状の悪化を招く可能性がある」として推奨されていません。これは、西洋医学が「目に見える症状を最優先する」性質によるもの。しかしながら、潰瘍性大腸炎はそもそも目先の症状を抑え続けて完治する病気ではないのです。実際のところ、西洋医学では潰瘍性大腸炎は完治しないといわれいます。
逆に、体質改善による長期的な治療を目的とする「東洋医学」的な観点から見ると、食物繊維は潰瘍性大腸炎に効果的な栄養素なのです。
潰瘍性大腸炎は辛いが、食事療法で改善が期待できる
僕が実際に感じたのは、「食事で潰瘍性大腸炎は改善できる」ということ。特に青汁の効果は大きいと感じています。
あとは、ストレスを溜めないこと、リラックス習慣を作ること、などです。
潰瘍性大腸炎は腹痛や突然の便意、また西洋医学では完治が難しいとも言われており、肉体的にも精神的にも辛いもの。食事療法は、その辛い日々を改善する効果が期待できると言えます。
もちろん西洋医学が全て悪いのかというとそんなことはなく、症状がキツいときには薬を飲んで抑えるのは効果的なことだと思います。
ただ、正解は1つではありません。西洋医学も東洋医学も、良いものは全部を取り入れつつ、潰瘍性大腸炎という病気を治していきましょう。僕は自身の体験から、その1つとして食事療法をおすすめします。今すぐ気軽に実践できますよ♪
今回ご紹介した食事療法については、他の記事でより詳しく解説していますので、そちらも是非ご覧ください♪